大迫力の射撃音―ライフル射撃(成年男子)

 10月5日、茨城県県警察学校射撃場とその他2会場にて、ライフル射撃決勝が実施された。

 成年男子センター・ファイア・ピストル60発(決勝20発)が行われた。ライフル射撃は、ライフル銃やピストルを用いて、遠くに置かれた標的を射撃する競技である。CFPとは、センター・ファイア・ピストルの略称で、競技に使用する銃の名称のことだ。底部にある雷管を叩いて弾丸を発射するため、この名がつけられている。CFPでは、片手に持った銃で、25メートル離れた的を射撃する。射撃音は、とても大きく、選手や観客の大半が防音のための耳当てを着用していたほどだ。

競技は、本選と決勝に分かれており、上位8人が決勝に進出した。点数は、本選、ファイナルともに的を射撃した場所に応じて、10点満点で決定。本線では、短い時間で多くの的を射撃する必要のある速射射撃と、長い時間をかけて一つの的を射撃する精密射撃がそれぞれ30発行われた。決勝では、速射射撃が20発行われ、600点満点の本選と200点満点のファイナルの合計点数で順位が決定された。


愛知の松本、貫禄の2連覇

競技会場は、他の会場とは異なる雰囲気に包まれていた。他の会場でよく見られた観客たちの声援もない。言葉を発することすらできないほどの緊張感に包まれ、選手たちが銃を撃つ音だけがこだましていた。

2日間に渡って行われた本選を1位で勝ち抜いたのは、昨年の福井国体優勝者でもある松本洋(愛知・愛知県警察機動隊)。本選でトップの松本は決勝でもその実力を発揮。4回ある試技の1回目でいきなり、50点満点の高得点をたたき出した。その後も、48点を一度も下回ることのない安定した試技を披露。本選584点、ファイナル195点の合計779点で見事に連覇を達成した。「連覇できるとは思っていなかった」と言う松本だが、今大会に向けて、「ベンチプレス160キロまで挙げられれるようにしてきた」と万全な準備を重ねてきたようだ。応援に来られなかったという子どもたちにも良い報告となった。

松本は、優勝インタビューの最後で、ともに戦った選手たちに対して、「世界にはばたくことができる選手になれるようにみんなで頑張っていきましょう」と一言。この発言だけでなく、試合後にはお互いの健闘を称え合う握手をするなど、選手たちの仲の良さやお互いを尊敬している様子が多々見られた。この良い雰囲気が、選手たちの競技レベルの向上につながることを期待したい。

集中した射撃を見せた優勝者の松本(愛知・愛知県警察機動隊)

記事・写真:早稲田大学 杉崎智哉