熱戦続いた水球 -水泳(水球 女子・少年男子)

水泳(水球 女子・少年男子)アーカイブ動画URL:https://japangamestv.japan-sports.or.jp/broadcast.html?br=301331

(早朝から強い雨が降る中、熱い戦いが繰り広げられた)

9月16日に土浦市の土浦第二高校で行われた水球の決勝と3位決定戦。早朝から強い雨が降る中、多くの中高生や地元ボランティアの協力のもと、競技は予定通りに進行した。会場では飲み物と赤飯が無料でふるまわれ、観客を楽しませた。雨にもかかわらず多くの観客が訪れ、4試合とも得点が入るたびに歓声が上がり、雨で冷たいプールとは逆に熱い試合となった。

 

女子3位決定戦 茨城vs山形

(ブザービートで、3位で終えた茨城県女子)

準決勝はともに1点差で敗れ、3位決定戦に回った茨城と山形。第1ピリオドは茨城が野呂美咲季(茨城県競技力向上対策本部)の3得点などで5-2とリード。12-9と3点差のまま最終第4ピリオドへ。追い込まれた山形は高橋綾佳(山形市体育協会)の後ろ向きでのスーパーシュートなどで点差を縮める。そして残り1分4秒、13-13と同点に。しかし、茨城は終了5秒前、武器のカウンター攻撃でパスをつなげ、ボールは地元筑波大の斎藤葵へ。試合終了のブザーと同時に放ったシュートがゴールに吸い込まれ、14-13。茨城が劇的な決勝点で3位に入った。

 

女子決勝 東京vs石川

準決勝を競り勝った東京と石川による決勝は、初代女王を決めるにふさわしい熱戦となった。序盤は互いにディフェンス陣が奮闘し、ロースコアの展開。第1ピリオドは石川が2-1で先行した。

しかし、東京は第2ピリオド後半が始まると、一気に5点を取って逆転。流れを取り返したい石川だが、世界ジュニア選手権代表に選出された浦映月(金沢工高)を欠いて攻め手に欠け、第2ピリオドを終えて、東京の6-4。

第3ピリオド、石川は浦と同じ金沢工高の西岡夏帆が魅せる。終盤にシュートを2本連続で決めて、8-8の同点に。第4ピリオドに入ると。石川が先制し、流れをつかんだかに思えた。だが、先発全員が大学生と社会人で経験豊富な東京は慌てない。守備で石川のボールを奪って追いつき、さらに相手のオーバータイム(攻撃側が30秒以内にシュートを打つことができず、守備側に攻撃権が移ること)やファウルを誘い、再逆転すると、12-9とリード。終盤、石川の素早い反撃で2点を与えたが、12-11で逃げ切り、初代女王に輝いた。

敗れた石川の主将・徳用万里奈(東京ガスライフアサヒ)は「来年は優勝したい」と雪辱を誓った。今回の国体、そして来年の東京五輪を経て、女子水球がさらに普及していくだろう。

 

少年男子決勝 鹿児島vs埼玉

雨が弱まった午後に行われた少年男子の決勝。8月の全国高校総合体育大会(インターハイ)を制した鹿児島南高の単独チームで出場した鹿児島と、インターハイの3位決定戦で同県対決となった秀明栄光高と埼玉栄高の選抜メンバーを組んだ埼玉がぶつかった。

立ち上がりは互いに守備を固め、得点を許さない。均衡を破ったのは鹿児島。高校生以下の日本代表に選ばれた荻原大地が先制ゴールを決めると、第1ピリオドを4-2とリードした。鹿児島は第2ピリオドもGK木之下歩夢を中心とする守備で埼玉を完封。攻めては2点を加え、6-2で前半を折り返した。

後半に入った第3ピリオドは、埼玉がインターハイの準決勝で鹿児島南高に敗れた雪辱に燃える中山弘翔(埼玉栄高)の2ゴールなどで、一時は1点差まで詰め寄った。それでも、鹿児島は主将・田村瑞希の2連続得点で9-6と引き離す。

最終第4ピリオドは埼玉が勝負に出た。一挙に4選手を交代。これが功を奏し、中盤から終盤にかけて1分16秒の間に一気に3ゴールを決め、ついに追いついた。だが、鹿児島は残り1分12秒、園田佑希のゴールで勝ち越す。ラストプレー、埼玉はGKが攻撃参加したが得点できず、逆に鹿児島の荻原がロングシュートを無人のゴールに決めて勝負を決めた。前回の福井国体に続いて鹿児島が2連覇。鹿児島南高はインターハイと国体の2冠となった。

 

初実施の女子をはじめ大いに盛り上がった水球。石川の徳用は「東京五輪に向けていいアピールになった」と話す。水球大会は多くのボランティアが競技運営に貢献した。土浦市で今後実施される相撲、軟式野球も盛り上がりそうだ。


記事・写真:早稲田大学 菊池廉