現役大学生記者が詳しく知りたい競技まとめ ~アーティスティックスイミング編~

基本ルール 

 アーティスティックスイミングは、深さ2~3㍍のプールの中で音楽に合わせて体を動かして技を披露するもので、略して「AS」とも呼ばれている。以前はシンクロナイズドスイミングという名称で呼ばれていたが、2017年7月に国際水泳連盟(FINA)が曲や人に同調するという意味のシンクロナイズドという言葉が得点を決めるうえで重要な要素の芸術性にそぐわないため、アーティスティックという名称に変更した。これに対応して、日本水泳連盟も翌年4月から種目名をASに変更した。

 ASには実は音楽を使わないフィギュア競技という演技がある。ただ、この種目は報道されることがほとんどなく、国体でも実施されない。よく知られるのはルーティン競技。こちらは前述の通り音楽を使うもので、1人から10人までの人数で競技する。種目はソロ(1人)、デュエット(2人)、ミックスデュエット(男女ペア)、チーム(4~8人)、フリーコンビネーション(8~10人)、ハイライトルーティーン(8~10人)の6種類だ。ミックスデュエット以外は女子のみで行うことがほとんどであり、オリンピックでは女子のみが採用されている。ソロ、デュエット、チームに関してはテクニカルルーティーン(TR)とフリールーティーン(FR)が行われる。TRはフィギュアスケートのショートプログラムのようにあらかじめ決められた規定要素と呼ばれる技を演技に取り入れることが決められている。FRはフィギュアスケートのフリースケーティングのように競技者が自由に演技する。リフトやジャンプといった迫力ある大技が多く盛り込まれる。

 

順位・勝敗の決定方法

 採点制の競技であり、技の完成度・同調性・構成・技術的な表現力を採点する。ここではTRとFRの採点について説明する。TR、FRともに総合的な演技の完遂度(スキルと同時性)、そして音楽の解釈などの芸術性を評価する。そのうえでTRは上記の規定要素の完遂度(専門スキルのレベル)を評価する。つまり決められたことをどれだけうまく見せるかという技術力が問われる。これに対して、FRは繰り出す技の難易度(動きの難しさ、同時性の難しさ)と演技の構成を評価する。技術力だけでなく、構成力や芸術的な表現力が問われる。

 

アーティスティックスイミングの歴史

 ASは20世紀半ばにシンクロナイズドスイミングとして日本に伝わり、一気に広まった。これには理由があり、日本では「群泳」という古式泳法と音楽を融合させたものが古くから行われていたため、日本人になじみやすかったのだ。日本はASの強豪国の一つで、五輪では1984年のロサンゼルス大会で正式採用されてから2008年北京大会まで毎回メダルを獲得してきた。また、前回リオデジャネイロ大会でも2種目でメダルを獲得しており、来年の東京五輪でもメダルが期待される。

 

国体でのルール

 国体では少年女子のデュエットが9月12日、ひたちなか市の山新スイミングアリーナで行われる。予選はなく、全チームがTRとFRを実施し、合計得点を競う。