相撲の成年男子で新潟が団体と個人の2冠

■相撲(成年男子 団体・個人)アーカイブ動画 URL:https://japangamestv.japan-sports.or.jp/broadcast.html?br=301434


土浦市の霞ケ浦文化体育会館を舞台に、9月29日から3日間にわたり熱戦が繰り広げられてきた相撲。最終日の10月1日は、成年男子の団体、個人の決勝トーナメントが行われた。

団体戦は、各都道府県3人でチームが構成され、予選3試合の上位16都道府県による決勝トーナメントで優勝が決まる。個人戦は、団体戦の予選で3勝を収めた選手によるトーナメントで優勝が争われた。

団体戦では、予選を2位で通過した新潟が予選4位の青森を2-1で下し、4年連続4度目の優勝を飾った。個人戦では、新潟の中村泰輝(日体大)が団体戦の決勝でも対戦した久保裕(青森・南部町教育委員会)を寄り倒しで下し、見事初優勝に輝いた。


白熱の大将戦―団体戦

団体の準決勝には、長崎、新潟、熊本、青森が勝ち上がった。青森と長崎、新潟と熊本の対戦となった。青森と長崎の試合は、大将戦までもつれ込む展開に。大将戦では、青森の長内孝樹(近大)が今年10月に開催の第23回世界相撲選手権大会の日本代表に選ばれている実力を発揮した。鋭い出足で相手を圧倒。突き出しで勝利し、決勝進出を決めた。新潟と熊本の試合は、新潟の中堅・中村泰輝(日体大)が立ち合いの強烈な突き押しで勝負を決め、新潟が2-1で決勝に駒を進めた。

迎えた決勝。これから日本一が決まることへの緊張感と高揚感が会場を包んでいた。各力士が持ち味を発揮し、1勝1敗で迎えるは大将戦。大将戦は日本一を決めるにふさわしい熱戦となった。

序盤は低い立ち合いから、まわしを探り合う展開に。そこから攻めに転じた新潟の三輪隼斗(ソディック)の寄りを青森の長内が土俵際で踏みとどまると、会場からは大きな歓声が。しかし、最後は攻め手を緩めなかった三輪が下手投げを決めて、見事に勝利。その瞬間、新潟の選手・関係者からは歓喜の声が上がった。

(勝利に沸く新潟の選手たち)


中村が個人戦で圧倒的な強さ

団体戦に引き続き行われた個人戦。ここでも団体戦で上位に進出した都道府県の選手たちが力強い取り組みを見せた。その中でも、ひときわ存在感を放ったのが新潟の中村だ。準々決勝で昨年のアマチュア横綱の黒川宏次朗(千葉・拓大職員)、準決勝では国体優勝の実績を持つ黒川宗一郎(富山・アイシン軽金属)の黒川兄弟を次々と撃破。決勝は、団体決勝と同様に久保との対戦となった。

団体決勝では中村が強烈な突きで勝負を決めたが、個人決勝でも立ち合いから激しい突き合いとなった。久保も中村の攻めにうまく対応し、土俵際まで追い詰める。しかし、この攻めを中村は耐え、右上手をつかむと久保を一気に寄り倒した。勝負が決まった瞬間、中村は雄たけびを上げ、喜びを表した。

(寄り倒しで青森の久保を下した新潟の中村)

大学1年生ながら国体個人戦で優勝し、幕下15枚目格付け出しの資格を得た中村だが、今後は大学でさらに実力を磨く予定だ。192センチ、163キロの堂々とした体格から繰り出される力強い突き押しには、大きな将来性が感じられる。将来の角界入りの可能性もある中村の今後の活躍に注目したい。


筆者:早稲田大学 杉﨑智哉